2013年 02月 12日
国会「坊ちゃん」の名調子 |
「たとえ明日地球が滅びるとも今日君はりんごの木を植える」。いま、衆院予算委の中継を見ていたら、石原慎太郎氏が質疑の最後に、開高健の色紙に書かれた名言を披露した。映画「感染列島」のラストシーンで感動した言葉だ。質疑中、総理、副総理は石原氏の講義を受けている学生のように見えて、その内容は痛快ですばらしかった。「じゃ何と言うんだ」「ハイカラ野郎の、ペテン師の、猫っかぶりの、香具師の、モモンガーの、岡っ引きの、わんわん鳴けば犬も同然な奴とでも言うがいい」。今日の石原慎太郎氏の国会の質疑を聞いていて、漱石の「坊ちゃん」の名調子を思い出した。さすがにアンドレア・デル・サルトやオタンチン・パレオロガスは登場しなかったが、それに似た名前がたくさん飛び出して、並み居る狸、赤シャツ、うらなり、山嵐、野だいこたちを煙に巻いたのだった。午前中には国会初質問に立った小泉進次郎氏の50分にわたる爽やかで力強い明晰な質疑、そして昼には北朝鮮の核実験のニュースが飛び込んできて終日テレビに釘付けになった一日だった。
by kumamotoyukioch
| 2013-02-12 17:56
| 日常