2013年 03月 26日
いま手許にある本 |
興味深く読み終えた「荒俣宏の不思議歩記」(毎日新聞社)は博学の著者が日常で拾った博物誌風エッセイ。一篇が短く読みやすい。写真付きなのもよい。「古今和歌集の謎を解く」(織田正吉・講談社選書メチエ)は人麻呂や赤人のこと、言葉遊びの和歌の謎解きなど、腰を据えて読むと暗号論の面白さが味わえるだろう。「古今集」そのものに馴染みがないので、とりあえず上辺だけ目読で通した。「西行と清盛」(五味文彦・新潮選書)は未読。図書館へいったん返却せねばならないだろう。大河ドラマではずいぶん距離が近かったふたりだが、いろんな読みやすい本で西行を学びたいと思っている。夢枕獏に「宿神」という西行と清盛の小説全4巻もあるはずだ。「死の蔵書」(ジョン・ダニング・ハヤカワ文庫)は娘に貸していたのが戻ってきた古書がらみのミステリー。5、6冊のシリーズになっている。「ビブリア古書堂」のテレビドラマが終わってしまったので再読開始。「シャーロック・ホームズの冒険」(光文社文庫)は気が向くとページを開いている。気分転換用なのだ。「隆慶一郎全集巻二」(新潮社)は影武者・徳川家康全4巻のその1。歴史小説の白眉。隆慶一郎作品は文庫ですべての作品を揃えているが、読みやすい全集で再読中。「福永武彦全小説II」(新潮社)は「草の花」の巻。なつかしい時代の文章の薫りを味わっている。
by kumamotoyukioch
| 2013-03-26 22:57
| 文学