2013年 09月 06日
良寛 |
読売新聞2010年9月20日朝刊の「四季」に、良寛さんのとてもおしゃれな歌を見つけてスクラップしておいたのです。この歌の成り立ちや背景は、きっと手許の本で簡単に見つけることができるだろうとタカをくくっていたら、それが見あたらないのです。
70歳の良寛と30歳の美貌の貞心尼の間に芽生えたほのかな愛の発露は、水上勉の小説を読むまでもありません。
きみにかくあひ見ることのうれしさもまださめやらぬゆめかとぞおもふ(貞)
しろたへの衣手寒し秋の夜の月中空に澄み渡るかも(師)
夜更けまで話し合った師と弟子に通い合った情は、簡潔、単純でとても美しい。73歳まで生きた禅僧が、さやけき月に呼ばれてそっと軒を出るさまは、世俗を超越した枯淡の世界じゃありませんか。「四季」で紹介された歌は、そんななかの一首だと思うのです。
70歳の良寛と30歳の美貌の貞心尼の間に芽生えたほのかな愛の発露は、水上勉の小説を読むまでもありません。
きみにかくあひ見ることのうれしさもまださめやらぬゆめかとぞおもふ(貞)
しろたへの衣手寒し秋の夜の月中空に澄み渡るかも(師)
夜更けまで話し合った師と弟子に通い合った情は、簡潔、単純でとても美しい。73歳まで生きた禅僧が、さやけき月に呼ばれてそっと軒を出るさまは、世俗を超越した枯淡の世界じゃありませんか。「四季」で紹介された歌は、そんななかの一首だと思うのです。
by kumamotoyukioch
| 2013-09-06 14:13
| 文学